新年あけましておめでとうございます。旧年中は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。2024年を振り返ると、私たちの技術が着実に実用フェーズに入ってきたことを実感しています。我々の開発する数理最適化技術「JijZept」が企業の現場で実際の課題解決に活用され始め、その広がりを目の当たりにして、大きな手応えを感じています。量子コンピューティングの分野でも、Jijは着実に歩みを進めてきました。最適化技術を軸に、数理最適化技術と量子アルゴリズムを組み合わせた手法を提案し、ゲート型量子計算技術向けとしては当社初となるOSS「Qamomile」をリリースしました。このQamomileは、最適化問題を量子回路へエンコードする画期的なソフトウェアです。そしてまさに今、量子コンピューティング分野全体が大きな転換期を迎えています。2024年には、Googleによる論理量子ビットの実現という画期的な進展があり、また近似最適化における指数加速の候補量子アルゴリズムが発見されるなど、量子計算全体と量子最適化の分野で目覚ましい発展がありました。このような技術革新の波の中で、私たちは量子×最適化技術の専門家として独自の立ち位置を確立してきました。2025年は、これらの成果を基盤としてさらなる飛躍を目指します。私たちの数理最適化プラットフォーム「JijZept」は大きなアップデートを予定しており、より多くのソフトウェアに数理最適化技術を容易に組み込める世界の実現を目指します。こちらの詳細は別途アナウンスさせていただきますが、ご興味をお持ちの方には個別にご紹介もさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。また、英国に拠点を開設し、ヨーロッパでの事業展開を本格化させます。すでに欧米のユーザーにもJijZeptをご利用いただいていますが、現地でのサポート体制を整えることで、より多くの企業に価値を届けられると考えています。さらに、海外を中心に私たちの量子技術を提供することで、量子コンピューティング分野の発展にも貢献していきます。「社会を計算可能にし、人類の進歩に貢献する」。このミッションのもと、最適化技術のプラットフォーマーとして、量子・古典のハイブリッドなアプローチで社会課題の解決に挑戦し続けます。本年も引き続き、温かいご支援をよろしくお願いいたします。2025年 元旦株式会社Jij代表取締役CEO 山城 悠